大都会の辺縁、儚く点る道の灯に、密かに想う温かさ。 今回は、夕焼けが映える都会の海辺から、ご案内いたします。

この写真は、東京都江東区、若洲公園から、日没後の夕映えの空を撮影したものです。 手前に写っているのは、東京ゲートブリッジへのアプローチ橋。 #0295でもご紹介したとおり、 若洲公園は、東京ゲートブリッジへの玄関口となっています。

京葉線とりんかい線、さらに地下鉄有楽町線が乗り入れる新木場駅は、 運河に囲まれた「島」に立地していますが、若洲公園は、南側に突き出た「島」のさらにその先、 砂町南運河を渡った若洲「島」の先端近くにあります。 東京ゲートブリッジが完成する前は、他に行き場のない行き止まりで、 まさに東京の最果て、といった風情だったのかもしれませんが、 今では、東京ゲートブリッジの素敵な展望台で、東京の絶景スポットの１つと言えるのではないでしょうか。 とはいえ、訪れたこの日も、日没後の人口密度は相当に低く、 それほど時間も遅くないにもかかわらず、孤独感を味わうには絶好のシチュエーション。 遙かに遠い東京のビル群、聳える道路橋の、切なくも儚い白色灯。打ち寄せる細波、夜風に混じる冷たさ。 夕焼けに宿る秋のセンチメンタルに、出会えたような気がしました。

なお、夕景から夜景を目当てとする場合、終バスの時間には、十分に注意が必要です。 ほとんど人気のない夜の倉庫街を、ひたすら何ｋｍも歩くのは、結構勇気がいる、かもしれません…。

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