早春、神々しいまでの威厳を放つ、雪山の嶽。 今回は、残雪の頂を眺めながら、ご案内いたします。
この写真は、長野県諏訪郡富士見町、入笠山の中腹から、 甲斐駒ヶ岳方面を望遠で捉えたものです。 #0371と同じ時に撮影した別のカットですが、 今回の写真の方が少し時間が遅めで、撮影場所の標高も、少し低めになります。 入笠山山頂の雄大なパノラマを存分に堪能した後、下山は、まっすぐにゴンドラ方面に戻るか、 大阿原湿原方面に少しだけ迂回していくかを選ぶことができます。 ゴンドラからの往復だけですと、コースタイムがかなり短くなるので、歩き足りない場合は少し進むと、 また違って景色が見えてくるかもしれません。 もちろん、ゴンドラを利用せず、麓まで歩くこともできます。
ゴンドラの運転時間に間に合うように、のんびり歩いて戻ってくると、 日がもう随分と西に傾き、甲斐駒ヶ岳をはじめとした南アルプスの山々に、陰影が付き始めました。 訪れたこの日、日中の午後早い時間帯は、かなりの混雑がありましたが、午後も深くなってくると、 めっきり人影も減って、2000m近い標高を持つ、懐の深い山本来の静けさが、戻ってくるようでした。
人を寄せ付けないような、険しくも厳しい、山の頂。 あの山の頂にも、続く道はあります。 いつかを夢見て、今日は、早春の山に、お別れを告げます。
頂いたご感想などにつきまして、個別のフィードバックは基本的に行いませんが、 今後の製作の糧に、また今後の写真選択の参考にさせていただきたいと思います。