やや冷たさの残る風に、淡桃色が揺れるとき。 今回は、開花を迎えた桜の木の下から、ご案内いたします。
この写真は、東京都北区、飛鳥山公園の一角で、頭上に咲き始めた桜の花を、 望遠で撮影したものです。 飛鳥山公園は、古くから知られた桜の名所の1つで、大元は江戸時代、8代将軍徳川吉宗が、 桜の名所として整備したのが始まりとのことですが、現代では、JR京浜東北線、東京メトロ南北線の王子駅、 都営荒川線の王子駅前駅あるいは飛鳥山駅からすぐのところにあり、 交通至便の地となっています。
JR王子駅から、飛鳥山公園方面へガードをくぐると、 「あすかパークレール「アスカルゴ」」の乗り場があります。 飛鳥山公園は、飛鳥「山」というだけあって、王子駅の出口からすると標高が高くなっており、 上の桜エリアに行くには、階段を一登りする必要があるのですが、 この「アスカルゴ」を使えば、さらに容易に桜爛漫の景色を楽しむことができ、 バリアフリーに配慮された設計になっています。 地形的には、武蔵野台地の突端にあたる飛鳥山公園からは、 標高が少し上がった分だけ、景色が開けます。 公園内にある展望スポットに立つと、眼下にJR在来線、 そして東北・上越・北陸新幹線の高架線が望め、さらにその向こう側に、 関東平野に広がる、ビルが織りなす街並みを眺めることができます。
公園内には、枝振りの大きな桜がたくさん配置されていて、 桜の季節には、宴会組も含め、賑やかな雰囲気になります。 訪れたこの日は、5~7分咲きとなった桜が目に優しい、ある3月の休日。 午後が深まって、徐々に日が傾き始める中、単独、家族、グループと、 桜の下では多者多様の人生模様が広がり、 それぞれに、思い思いの桜の季節を楽しまれているようでした。
頂いたご感想などにつきまして、個別のフィードバックは基本的に行いませんが、 今後の製作の糧に、また今後の写真選択の参考にさせていただきたいと思います。