透き通った秋晴れに、穏やかな波音。 今回は、爽やかな秋の波打ち際から、ご案内いたします。
この写真は、千葉県勝浦市、鵜原海岸から、外海方向を眺めて撮影したものです。 房総半島の外海側を走る、JR外房線。 東京方面から乗車すると、内房線と別れる蘇我駅までは、臨海工業地域も含めた都市風景が広がりますが、 そこから鎌取駅、誉田駅、土気駅と進むにつれて、急速に、旅情溢れる車窓となっていきます。 特急列車に乗車していると、快適に連れて行ってくれるのですが、 各駅停車の場合、上総一ノ宮駅から先は電車の本数が少なくなり、 いよいよ、遠出気分が高まります。 鵜原駅は、いすみ鉄道線との分岐点である大原駅を過ぎ、 さらに御宿駅、勝浦駅と進んだその先にあります。 千葉県は、首都圏近郊というイメージもありますが、改めて地図を見ると、 東京駅から鵜原駅までの旅程は、東海道線方面で見れば熱海くらいまでの距離があり、 旅行気分に浸ることができるのも、ある意味納得かもしれません。
さて、鵜原海岸は、鵜原駅を出て、街道沿いにのんびりと歩き、600mほど進んだところにあります。 太平洋に直接面した外海を、鉄道の駅から徒歩圏内で楽しめるのは、 外房線沿線の魅力と言えるのではないでしょうか。 鵜原海岸は、明るい砂浜になっていて、打ち寄せる波打ち際が楽しめますが、 その一角にある鳥居が、特徴的な景色を作っています。 訪れたこの日は、素晴らしい快晴の天気。 穏やかな海では、複数のサーファーの方が、波を楽しんでいらっしゃいました。 暑くもなく寒くもなく、風も太陽も穏やかな一日は、 とにかく長閑に過ぎていきます。 しばし時間のことは忘れ、そんなゆったりした空気に、身を委ねたくなりました。