南の夜空に浮かぶ、冬の大三角。 今シーズンも、そろそろ見納めでしょうか。 今回は、2月の星空を見上げる山間から、ご案内いたします。
この写真は、埼玉県秩父市、山間部を走る道端から、南方向の星空を撮影したものです。 熊谷方面から、荒川を上流へ遡っていくように伸びる、国道140号線。 西武秩父線の終点、西武秩父駅もある秩父市街地を抜けて、さらに山間部を先へ進むと、 次第に標高を上げ、荒川の本流に繋がる2つのダム、滝沢ダム・二瀬ダムの脇を抜けて雁坂トンネルに至り、 最終的には、山梨県の塩山方面に至ります。 秩父鉄道の終点、三峰口駅付近から先、雁坂トンネルまでの区間では、 2000~2400m級の、いわゆる奥秩父主脈の北側を通っており、山深い息吹を感じられる区間となっています。 ただし、冬晴れが続いた時期でも、2月の道端には残雪もあり、 関東平野に雨や雪が降った後は、道路状況を良く確認した方がよさそうです。
さて、そんな区間の途中、景色が開けたところで一休み。 ふと空を見上げると、冬の定番の星空、オリオン座と冬の大三角が綺麗に広がり、さらには、 うっすらと、天の川も確認できました。 右側には、牡牛座とプレアデス星団(すばる)も見えます。 訪れたこの日は、冬の山中ということもあって、当然ながら凍るような寒さでしたが、 包まれる闇の中で、瞬く星々を眺めていると、 もうすぐ見られなくなるだろう冬の星座たちが、名残惜しくなってきました。
もう間もなく、春がやってきます。
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