夕暮れの山襞から、風の声が聞こえる。 今回は、人里離れた山中から、夕闇とともにご案内いたします。
この写真は、熊本県阿蘇市と阿蘇郡南阿蘇村の市境付近から、 日没頃の風景を撮影したものです。 阿蘇の山中、有名な草千里ヶ浜から、中岳方面へさらに先に進むと、 阿蘇山ロープウェイの駅と阿蘇山公園道路の入り口に辿り着きます。 広い駐車場から振り返ると、草千里ヶ浜を懐に擁するピーク、 烏帽子岳(1337m)の雄大な山襞が、麓に向かって広がっていました。 (なお、阿蘇山の中岳火口は、時折噴火しており、この撮影場所も、時期によっては、立ち入り禁止になっているかもしれません。 アプローチする場合には、最新の火山情報のチェックが必要になります。)
雨模様だった空の雲間から、残照の夕やけが覗きました。 山襞を飾る霧が、かえって、麓までの景色を覆い隠し、 山奥の孤独感を、さらに際立たせてくれているようです。 訪れたこの日は、ロープウェイ駅の営業時間も終了し、広い駐車場から、他の車の姿も消えた時間帯。 雄大な景色の中、夕景と、静かな霧と、風の音だけが、 ただ、リフレインしているように感じられました。
頂いたご感想などにつきまして、個別のフィードバックは基本的に行いませんが、 今後の製作の糧に、また今後の写真選択の参考にさせていただきたいと思います。