森の中、深まる新緑と、6月色のコラボレーション。 今回は、都市公園の花壇とはひと味違う紫陽花群落の傍らから、ご案内いたします。
この写真は、山梨県南都留郡富士河口湖町、天上山中に整備された遊歩道から、 斜面に広がる紫陽花を撮影したものです。 天上山は、富士山展望で有名な三ツ峠山から、南に延びる尾根の先端付近にあるピークで、 三ツ峠山からの下山路としてもよく使われるのか、訪れたこの日も、それらしき登山者の皆さんの姿が、 何人も見受けられました。 しかし、そのような本格的な山登りをしなくても、天上山にはロープウェイが架けられており、 河口湖のほとりにある乗り場から、誰でも簡単に登れ、雄大な富士山を間近に望むことができます。 最寄りの鉄道駅、富士急行線の河口湖駅からロープウェイ乗り場まではバスも利用できますが、 徒歩を選択して、のんびりと歩くのも、また良いかもしれません。
さて、ロープウェイは、もちろん往復でも利用できますが、 上りだけ利用して下りを歩けば、森林散策を楽しむことができます。 そんなに長いロープウェイではないため、徒歩の所要時間も、 それほど何時間もかかるコースではありません。 コース途中、富士山が眺める開けた場所もあり、 コンクリートの展望台とはまた違った景色を、楽しむことができます。
紫陽花の群落は、どちらかといえば、山麓の登山口に近いエリアにあり、 紫陽花だけが目的なら、下から登った方が早いかも知れません。 このあたりは春・夏の訪れが遅いからか、紫陽花群落のピークは7月頃のようで、 実際の撮影月もそのあたりですが、夏の前半らしい若気に満ちた森の気配に、 しっとりとした紫陽花色がよく溶け込み、清々しい景色を作り出していました。
頂いたご感想などにつきまして、個別のフィードバックは基本的に行いませんが、 今後の製作の糧に、また今後の写真選択の参考にさせていただきたいと思います。