新緑眩しい渓谷に漂う、爽やかな香り。 今回は、5月の山間部、渓谷を見下ろす橋上から、ご案内いたします。
この写真は、東京都西多摩郡奥多摩町、多摩川の上流に当たる鳩ノ巣渓谷で、 川を渡る橋の上から、見下ろして撮影したものです。 多摩川は、奥秩父主脈の南面や、大菩薩連嶺の東面などを源流として沢を集め、 奥多摩湖を形作る小河内ダムを経て青梅方面へ下り、 その後、立川、府中などを経て、途中から東京・神奈川県境となりながら、 最終的に羽田空港付近で海へと繋がっています。 下流部は、都会の中をゆったりと流れる印象が強いですが、 山深い上流部では清らかな清流で、街中での印象とはずいぶん異なる景色を見せてくれます。
小河内ダムの下流域に当たる、青梅線沿線エリアの多摩川は、 まだまだ源流には遠いのですが、 青梅駅から、青梅線を奥多摩方面に向けて遡っていくと、 御岳駅付近ではまだゆっくりとしていた流れが、 鳩ノ巣駅~白丸駅付近ともなるとかなり荒々しさを増し、 渓谷らしい風情が強くなってまいります。
この写真を撮影したのは、鳩ノ巣駅からわずかに下ったあたりに架かる、橋の上。 渓谷を彩る豊かな新緑が風に揺れると、さわさわと、気持ちの良い音を奏でてくれます。 軽快な川音と混じりあえば、春らしい、爽やかな音の共演。 訪れたこの日は、他のハイカーの皆さんにも複数出会いましたが、 特に混雑しているわけでもなく、新緑の季節を、のんびりと楽しむことができました。
頂いたご感想などにつきまして、個別のフィードバックは基本的に行いませんが、 今後の製作の糧に、また今後の写真選択の参考にさせていただきたいと思います。