どことなく厳かな大銀杏の林に、今日の日の夕暮れが迫る。 今回は、秋の終わりらしい黄葉の下から、ご案内いたします。
この写真は、東京都渋谷区、代々木公園で、黄昏時の銀杏林の表情を、望遠で撮影したものです。 代々木公園は、JR山手線の原宿駅や東京メトロの代々木公園駅・明治神宮前駅、 あるいは小田急小田原線の代々木八幡駅から歩いて少しのところにある、 都心の大公園。 隣には明治神宮があり、都心エリアの中では、比較的ボリュームのある緑が楽しめるスポットの一つです。 広い公園の中には、噴水のある池や、春にはお花見が楽しめる芝生広場などがあり、 円状の遊歩道も、整備されています。
銀杏林も、公園の中にある、そんな季節を楽しめるコーナーの一つ。 立派な銀杏の木が並ぶ一角は、 頭上を見上げれば、とても都心の公園とは思えない重厚さ。 傾いた日の光とともに、晩秋の風情を、存分に味わうことができます。 風とともに、はらりと落ちる銀杏の葉が、土の地面に降り積もり、 いつしか絨毯となって、黄昏の陽に輝く光景。まさに、秋そのものといった趣です。
ただし、都心という立地ゆえ、とにかく人出がものすごく、 ゆっくりと季節を楽しむ…というよりは、 誰かと一緒に、都会の秋時間を共有する…といった表現の方が、正しいかもしれません。 銀杏林の下では、数多のグループが思い思いの時間を楽しんでいて、 今回の写真カット場面のすぐ下では、バドミントンのシャトルが、右に左に、行き交っていました。 いつからそこにあるのかも分からない、風格漂う銀杏の大樹。 黄金色の枝々が見下ろす街の喧騒は、時代とともに、どのような物語を紡いできたのでしょう。
頂いたご感想などにつきまして、個別のフィードバックは基本的に行いませんが、 今後の製作の糧に、また今後の写真選択の参考にさせていただきたいと思います。