秋晴れの午後、彼方まで広がる景色を、見下ろして。 今回は、初秋の山頂から、ご案内いたします。
この写真は、岐阜県郡上市と高山市の市境にあたる大日ヶ岳の山頂から、 水後山方面への稜線方向を撮影したものです。 日本200名山でもある大日ヶ岳は、標高1709m。 アプローチは、東海北陸自動車道の高鷲ICが便利で、 そこから、各登山口へと向かうことになります。
登頂には、いくつかのコースがありますが、 例えば、ひるがの高原方面のスキー場脇から登り始めるコースがあります。 このコースの場合、前半のかなりの割合を、 スキー場の中か脇を通ることになるため、 その部分は原生林の中を歩くというイメージではありませんが、 人工物があるので、例えば単独山行では、かえって多少の安心感が得られるかもしれません。 とはいえ、自然に乏しいかと言えば全くそんなことはなく、 道中、イノシシに遭遇するなどしましたので、山道における一般的な注意は、十分に必要です。
辿り着いた山頂からの景色は素晴らしく、白山方面はもちろん、福井県側の西方向、 岐阜県下が広がる南方向、谷を挟んで東方向と、ぐるり360°の景色。 特に、眼下に「山また山」が広がる、南から西方向の景色はお気に入りで、 山深く、ここまで標高を稼いできた歓びを、思い出させてくれるようでした。
訪れたこの日は、少し時間が遅れ気味だったこともあってか、人出はあまり多くなく、 途中からは、山頂の景色を独り占め状態。 穏やかな午後の陽射しは、何か透明色のヴェールのようで、 染み入る秋風とともに、心地よい音楽を奏でてくれているような、そんな気がしました。
頂いたご感想などにつきまして、個別のフィードバックは基本的に行いませんが、 今後の製作の糧に、また今後の写真選択の参考にさせていただきたいと思います。