濃厚な、ソフトクリームみたいな雲模様。 今回の風景クリップでは、撮影月はかなり先になりますが、 雪解けの季節に出逢った空表情の1ページを、ご案内いたします。
この写真は、秋田県仙北市、田沢湖の湖畔から、 秋田駒ヶ岳を望む対岸の空に向け、撮影したものです。 南北に長い秋田県の中央付近、岩手県境近くにある田沢湖は、 地図上で直径6km程度とそれほど大きくはない湖ですが、日本一深い湖であり、 その深さは、なんと400m以上もあると言われています。 東京タワーの高さが333mですから、いかに深いかが分かります。 岸辺から見える湖面は澄んでいましたが、 深さが数百メートルもあるとは、想像もできませんでした。 遊覧船に乗って湖上から眺めると、また印象も違うのかもしれません。
さて、田沢湖へのアプローチは、秋田新幹線・田沢湖線の田沢湖駅が最寄り駅となります。 しかし、このエリアは、公共交通機関を用いると移動が相当に制限されてしまいますので、 自家用車で訪れるのが無難ではないかと思います。 例えば、お隣、岩手県の盛岡方面から国道46号線を進み、 雫石を横断して仙岩トンネルを抜ければ、 長い下り坂の果てに、田沢湖の近くに到達することができます。
田沢湖畔には、県道38、247、60号線が整備され、車で一周することができます。 著名な観光地としては、辰子像や御座ノ石神社があり、訪れたこの日も、 多くの観光客の姿で賑わっていました。 この日は、残念ながら空は霞みがちで見通しも悪かったのですが、 やや厚めの雲の切れ間からは青空が覗き、 静けさの中で、穏やかな春の1ページが、少しずつ、刻まれていくようでした。
頂いたご感想などにつきまして、個別のフィードバックは基本的に行いませんが、 今後の製作の糧に、また今後の写真選択の参考にさせていただきたいと思います。