雨模様の深い森、落ち葉の小径を歩きながら。 今回は、晩秋の山道風景を選び、クリップしてみました。
この写真は、山梨県南アルプス市、夜叉神峠への登山道で、晩秋の景色を撮影したものです。 夜叉神峠は、鳳凰三山から連なる尾根上にあり、 北岳をはじめとする白峰三山の展望台として知られています。 夜叉神峠登山口から先、夜叉神トンネルを抜けてさらに南アルプス林道を進む広河原や北沢峠方面は、 現在、一般車の通行はできなくなっており、気軽に行くことはできません。 しかし、夜叉神峠登山口までなら、自家用車でも直接、訪れることができます。
甲府市方面から御勅使川を遡っていくと、徐々に、迫る山肌のスケールが大きくなっていき、 周囲の山々の標高が1500mを超えてくる頃には、山の気配が深くなってきます。 南アルプスは、北アルプスほど人出がないと言われますが、 そこはやはり、アルプス級の山々。 前衛の山であっても、首都圏近郊などと比べ、貫禄が違う気がしました。 登山届ポストがある夜叉神峠登山口から山道に入ると、そこはもう、深い森の真っ只中。 夜叉神峠までは、およそ1時間程度の道のりです。
訪れたこの日は、林道の冬季閉鎖も間近になった、ある秋の日。 残念ながら雨模様で、遠景はあまり見映えが良くありませんでしたが、 しっとりとした秋雨の森も、これはこれでまた、風情があります。 ブナの木でしょうか、どこまでも続いていそうな秋の森は美しく、そして静かで、 不思議な懐の深さを感じました。
頂いたご感想などにつきまして、個別のフィードバックは基本的に行いませんが、 今後の製作の糧に、また今後の写真選択の参考にさせていただきたいと思います。