:   








8月風景Clip

今月の壁紙

#0300 「夏山時間」

8月の御池山山頂付近から(長野県飯田市)
Nikon D700 + AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED


旅手帖

夏山の草いきれが、8月、夏午後の風に揺れる。 今回は、人里を遠く離れた深山の風景を選び、クリップしてみました。

この写真は、長野県飯田市、御池山(標高1905m)の山頂直下の笹原から、 北~北西方向を撮影したものです。

御池山は、南アルプス前衛の山の1つで、地図で見ると、荒川3山の、 赤石岳と聖岳の中間付近から派生する奥茶臼山などが鎮座する尾根を、 さらに南に辿ったところにあります。 山頂までの山歩きとしては、林道から1~2時間くらいで辿り着くため、 その意味では、アプローチが難しいとは言えませんが、鉄道の駅がある街からは非常に遠く、 気軽に訪問できるとは言えません。 地図上の最寄り駅は、秘境駅が多いことで有名な飯田線の平岡駅あたりですが、 バスが通っているかも怪しく、タクシー以外の公共交通機関で訪問するのは、相当厳しいと思われます。 自家用車やレンタカーの場合、飯田駅のある飯田市街地からのアプローチを考えると、 三遠南信自動車道の矢筈トンネルを利用するのが便利です。 4kmほどあるこのトンネルによって、 中央構造線の西側を走る1700~1800m級の1山脈(写真左側中遠)を越え、 そこからさらに、蛇洞林道、御池山林道へと辿っていきます。 周辺の観光地としては、聖岳や赤石岳などの南ア南部が眺められる「しらびそ峠」、 「日本のチロル」とも言われる山上の秘境集落、下栗の里などがあります。

1900mという標高は、緯度の低い南アルプス周辺の場合、 盛夏向けとしては少し標高が低すぎたかもしれません。 というのも、訪れたこの日、気温が高く感じたほか、 林道を出発した直後から大型のウシアブ1~2匹に延々とつきまとわれ、 かなりの恐怖を覚えたからです。 形は巨大なハエのような見た目ですが、吸血性のアブで刺されると大変ですし、 低く大きな羽音は不気味で、落ち着いて撮影もできないほどでした。

山頂からは、天気が良ければ、遠山川の深い谷を挟んで、南ア深南部を眺めることができます。 遠景にさえ人工物が見えない、どこまでも続く、8月の緑。 太陽が少しずつ傾く中、大自然の懐に、終わり行く夏がありました。

デスクトップ壁紙

※壁紙のご利用にあたっては、ご利用上のご案内をお読みください。



ご感想フォーム

頂いたご感想などにつきまして、個別のフィードバックは基本的に行いませんが、 今後の製作の糧に、また今後の写真選択の参考にさせていただきたいと思います。





季節への扉




サイドメニュー 春メニュー 3月メニュー 4月メニュー 5月メニュー 夏メニュー 6月メニュー 7月メニュー 8月メニュー 秋メニュー 9月メニュー 10月メニュー 11月メニュー 冬メニュー 12月メニュー 1月メニュー 2月メニュー 写真・壁紙トップメニュー 機材紹介メニュー