白銀の世界。樹氷、風音、雪つぶて…。 今回は、厳冬の山上風景を選び、クリップしてみました。
この写真は、三重県三重郡菰野町、御在所山の展望台から、 冬山の世界を撮影したものです。 標高1212mを持つ御在所山は、三重県と滋賀県の県境を形成する、 鈴鹿山脈の一角にあります。 三重県というと、あまり「雪」のイメージが浮かんでこないかもしれませんが、 西高東低の冬型の気圧配置の下では、日本海側から、琵琶湖を渡って雪雲が届き、 山脈を白に染め上げます。 山脈を北に辿れば、関ヶ原。 東海道新幹線や名神高速道路が通りますが、雪の難所として有名なところです。
さて、御在所山ですが、三重県側と滋賀県側を比較すると、 三重県側からのアプローチが有利です。 三重県側には、山上までロープウェイが整備され、リフトを乗り継げば、 冬でも、山頂まで安全に到達することができます。 山頂付近にはスキー場が整備されていますが、 必ずスキーをしなければならないわけではありません。 山頂広場や少し見晴らしのよい場所のいくつかは、 ロープウェイやリフトの駅からそれほど遠くないところにもあります。 ちょっとした散策で冬山気分に触れられる、 なかなか貴重なスポットではないでしょうか。
日本海から吹き寄せる雪雲は、濃くなったり、薄くなったり。 雪雲に遮られ、滋賀県側の景色はほとんど見えませんでしたが、 訪れたこの日、三重県側は、雲が途切れる時間帯もありました。 気温は、-10℃近く。 適度な湿度もあって、教科書で見たような、とても美しい雪の結晶が、 そのまま、空から舞い降りてきます。 滅多に見られない雪と氷の世界に、時を忘れる思いでした。
頂いたご感想などにつきまして、個別のフィードバックは基本的に行いませんが、 今後の製作の糧に、また今後の写真選択の参考にさせていただきたいと思います。