:   








2月風景Clip

今月の壁紙

#0265 「蒼冷灯る」

夕闇迫る臨海工業地域(神奈川県横浜市磯子区)
Nikon D700 + Ai AF Nikkor ED 180mm F2.8S(IF)


旅手帖

闇の帳が迫る、海際の工業地帯。 儚くも美しい、たくさんの灯りたちが、少しずつ、 鈍色のキャンバスに浮かび始めます。 今回は、2月の人工的な風景を選び、クリップしてみました。

この写真は、神奈川県横浜市磯子区、臨海工場地域の一角から、 対岸の石油化学コンビナートを撮影したものです。 京浜工業地帯は、文字通り、東京から横浜にかけて長く広がる、一大工業地域。 石油化学コンビナートの他にも、 コンテナターミナルや巨大倉庫、製鉄所、発電所など、 様々な種類の施設が並んでいます。 普段見慣れない光景だけに、それぞれに圧倒感がありますが、 中でも、石油化学コンビナートに林立する、無数の蛍光灯が煌めく塔の数々は、 何とも言えない美しさがあるように思えます。

駅前の賑わいや、住宅街の街並みといった日常的な風景から、歩くこと数十分。 360度が工業地域に囲まれる頃、夕闇の帳が、迫り始めました。 気がつけば、月も、空高く輝いています。 訪れたこの日は、或る2月の夕刻。岸壁には、日のあるうちはまだ、 釣り人の皆さんや、ランニングを楽しむ皆さんの姿が見られましたが、 日が暮れると、その皆さんも帰宅されたようで、めっきり人影が減り、 どこか遠い異世界に独り、置き去りにされたような気分になりました。 遠くなのか近くなのか、どこかで、工場の何かの機材が軋み、 唸り声を上げて、風音とともに迫ってきます。 気配はするのに、人影はない。 足の運びが、自然と早くなります。

遠くに、ようやくコンビニの灯りが見えたときには、本当にホッとしました…。

デスクトップ壁紙

この写真については、デスクトップ壁紙画像の提供は現時点でございません。



ご感想フォーム

頂いたご感想などにつきまして、個別のフィードバックは基本的に行いませんが、 今後の製作の糧に、また今後の写真選択の参考にさせていただきたいと思います。





季節への扉




サイドメニュー 春メニュー 3月メニュー 4月メニュー 5月メニュー 夏メニュー 6月メニュー 7月メニュー 8月メニュー 秋メニュー 9月メニュー 10月メニュー 11月メニュー 冬メニュー 12月メニュー 1月メニュー 2月メニュー 写真・壁紙トップメニュー 機材紹介メニュー