ゆっくりと、その彩りを増してゆく、茜色。 今回は、夏らしい、ダイナミックな海のトワイライトを、クリップしてみました。
この写真は、鹿児島県鹿児島市、桜島の中腹にある湯之平展望所から、 海を挟んだ鹿児島市街地方面を撮影したものです。
桜島。鹿児島といえばまずは思い浮かべる、現在も活発な活動を繰り返している活火山で、 現代においても、爆発的な噴火現象が、時折記録されています。 大規模な噴火を起こしている時には、もちろん近づくことは危険ですし、 大量に降る火山灰は、時として甚大な被害をもたらします。 地元テレビの天気予報コーナーでは、他地域では観たことのない、 明日の降灰予想が放送されており、 まさにこの地が、桜島とともに在ることを、感じさせてくれました。
さて、このような活火山なので、島に上陸することはできないと勝手に思い込んでいましたが、 その桜島は、鹿児島市街地方面と反対側、垂水市方面では、 橋で九州本土と繋がっており、その他の乗り物を使わなくても、 そのまま車で行くことができます。 しかし、鹿児島市街地から訪れるのであれば、本数も比較的多いフェリーを利用するのが便利で、 海風に当たりながら景色を楽しんでいると、あっという間に着いてしまいます。
桜島には、主に海岸線沿いを一周できるルートがあり、
その周遊ルートでも、美しい車窓に目移りしそうなくらいでしたが、
内陸へ折れ、高度を稼ぎ始めると、次第に、景色が広がっていきます。
そして、到着した湯之平展望所。
振り返れば、御岳が間近に聳え、威圧感を覚えるほどですが、建物の裏へ回り、
鹿児島市街地方面を眺めると、そんな気分は吹き飛んでしまいました。
刻々と色合いが変わる、日没時。
日が傾き、沈み、そして夕闇へ。
訪れたこの日は、他の観光客の方の姿はあまり見えず、絶え間ない湿った風音が、
耳奥にこだましそうなほど。
刻々と姿形を変える入道雲に見入りながら、シャッターを切り続けました。
頂いたご感想などにつきまして、個別のフィードバックは基本的に行いませんが、 今後の製作の糧に、また今後の写真選択の参考にさせていただきたいと思います。