乾ききった、太平洋側の冬木立。 逆光の、儚い冬の頃日風景を、今回はクリップしてみました。
この写真は、静岡県島田市、朝日段公園の脇道のハイキングコースで、 整然とした杉林の光景を撮影したものです。 この写真を撮影した場所は、広い意味で大井川の流域にあたります。 大井川は、雄大な南アルプス南面の水を集め、太平洋へと注ぐ大河川ですが、 その中流、大井川鉄道の家山駅がある集落近くに、 公園へと続く、林道の入り口があります。 あまり縮尺の小さな地図には載っていない、おそらくは、 あまりメジャーとは言えない公園ですが、 展望台やヘリポートもある、尾根筋に整備された公園からは、 大井川の「鵜山の七曲り」を見下ろすことができるほか、 天気がよければ、南アルプスへと続く峰々を望むことができます。 公園には、林道を通って車で訪れることができますが、 麓からのハイキングコースも整備されており、 春や秋には、学校の遠足などでそれなりに賑わうのかもしれません。
訪れたこの日は、静岡県らしく、山中にもかかわらず雪景色ではありませんでしたが、 比較的天候に恵まれ、鵜山の七曲りはもちろん、 南アルプス・赤石山脈主脈の一部、聖岳も遠望することができました。 そんな、遥か南アルプス、3000m級の稜線から派生した、山域一帯。 開けた公園から一歩踏み出せば、途端に深山の息吹に包まれ、 森の中は、凛とした冬の陽光の音さえ聞こえてきそうな、そんな静寂が、支配していました。
頂いたご感想などにつきまして、個別のフィードバックは基本的に行いませんが、 今後の製作の糧に、また今後の写真選択の参考にさせていただきたいと思います。