誰もいない、溜め池のほとり。水面に、傘に、こだまする雑な雨音が気持ちいい。 今回は、晩春の雨の表情を選び、クリップしてみました。
この写真は、福岡県太宰府市、県民の森の入り口付近で、 雨に濡れるモミジを撮影したものです。 学問の神様として、全国的に非常に有名な「太宰府天満宮」がある、太宰府市。 一方で、天満宮に比べて知名度はあまり高くありませんが、昔、 太宰府の政府があったとされる「大宰府政庁跡」も同じ太宰府市内にあり、 復元建物はないものの、遺跡として残されています。 西鉄天神大牟田線の都府楼前駅から、徒歩で数百メートル。 住宅街のはずれをゆっくりと歩くと、 今は一見、ただの広場にも見える大宰府政庁跡に着くことができます。 訪れたこの日は、雨模様だったこともあって、人影はそれほどでもなく、 ゆっくりと、いにしえを偲ぶことができました。
そして、その大宰府政庁跡は、背に低山地帯を擁していますが、 その自然地帯に分け入ったところに、県民の森があります。 複数の溜め池が点在する里山の一角には人影もなく、傘に落ちる雨音が、 やけに大きく聞こえました。
頂いたご感想などにつきまして、個別のフィードバックは基本的に行いませんが、 今後の製作の糧に、また今後の写真選択の参考にさせていただきたいと思います。