透き通る月光の向こう側で、冷たく囁く冬の風闇。 今回は、山間で出会った冬の夜風景を、1月風景にクリップしてみました。
この写真は、静岡県島田市の大井川沿いに走る高台の道路から、 眼下に広がる月下の大井川を撮影したものです。 奥深い南アルプスを源とする大井川。東海道新幹線に乗っていると、 静岡駅と掛川駅の中間点くらいで鉄橋をまたぐ大井川は、 工業化が進む東海道の一角にあって、あくまで地図上で見た限りですが、 太平洋に注ぐ河口から20kmも遡れば山地域に分け入ることができ、 山風景の中を悠然と、また蛇行して流れる川面風景を楽しむことができます。
さて、静岡といえばお茶ですが、写真の大井川の中~下流域周辺は、 特にお茶が有名な地域の1つ。 中でも、もう少し上流の川根町、川根本町で栽培される「川根茶」は、 上質のお茶が生産されることで全国的に名が知られています。 また、この地域を走る「大井川鉄道」には、観光用にSLが走っており、 SLがお好きな方には、とりわけ有名なエリアかもしれません。
訪れたこの日は、しんしんと底冷えが身体に凍みる、ある1月の夜更け。 冬夜の山道には、車通りはほとんどありません。 ずいぶんと高く昇った月が、大井川や川沿いの集落、そして茶畑を冷たく、 しかし煌々と照らしています。 透き通った月光の向こうから、何かがやってくるような。…そんな気が、しました。
この写真については、デスクトップ壁紙画像の提供は現時点でございません。
頂いたご感想などにつきまして、個別のフィードバックは基本的に行いませんが、 今後の製作の糧に、また今後の写真選択の参考にさせていただきたいと思います。