静かに波が打ち寄せる、夜半の海辺。 季節は進み、夜空はすっかり、秋模様…。 今回は、夏の終わりの星空風景を選び、クリップしてみました。

この写真は、鹿児島県指宿市の海岸沿いから、 深夜の星空と、鹿児島湾を挟んだ大隅半島方面の夜景を撮影したものです。 鹿児島県の２つの半島のうち左側、薩摩半島の南端に位置する指宿(いぶすき)市。 ＪＲ最南端の駅、西大山駅があるなど、「南」がキーワードの土地柄ですが、 そんな指宿市の名物の一つに、「砂むし」が楽しめる指宿温泉があります。 海岸の砂浜に寝そべり、温泉により適温に温まった砂を、 係の方にどさどさと、体の上に載せてもらいます。 少し時間が経つと、心臓がバクバクと脈打ち始めますが、 露天風呂に浸かった感覚とはまたちょっと違う、 何とも言えない心地よさを体感することができました。 鹿児島市からは直線距離で５０ｋｍ近くもあり、訪れるには一手間必要ですが、 足を伸ばしてみるのもいいのではないでしょうか。

温泉街から少し外れた海岸線。 小さな港には小舟が浮かび、波音が静かに繰り返しています。 そして、満天の星空。 背後にあった街灯のナトリウムランプが、相当明るく感じられたにもかかわらず、 大都会では想像もつかないような、美しい星たちの数々…。 訪れたこの日、深夜の街には人通りもほとんどありません。 夜も随分と更けた空には、牡牛座や御者座といった秋～初冬の星座が輝いています。 去りゆく夏。そして、更けゆく今年を想いながら。

ありがとう。そして、さよなら、今年の夏。

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