with Nikon D800E
日常的な広角、28mmの画像が得られる、Ai Nikkor 28mm F2S。 使いやすい画角であることはもちろんのこと、現状、このレンズで最も気に入っているのは、 絞り込んだ時の光芒が、とても美しく映えること。 私にとっては、特に、夜景撮影のお供として重宝するレンズになっています。 開放付近では、だいぶ像が甘くなるようですが、全く使えないほどではない気がするので、 そこは好みかもしれません。 F8では、得られる解像感や臨場感もバッチリで、D800Eとの相性も良いように思えました。
三脚を持って、夜景撮影に出かけました。 D800Eでは、ISO800くらいまでなら、それほどノイズを気にせずに上げることができる印象ですが、 やはり、ダイナミックレンジを含め、画像の美しさという点では、ISO100などの低感度には敵いません。 夜景写真といえば、やはり低感度+スローシャッター。 この28mmレンズはコンパクトで、風にもあおられにくいので、 三脚に据えて、じっくりと、目の前の夜景と向き合うことができます。 また、夜景撮影の場合には、AFですとピント合わせがうまくいかないこともありますが、 AFレンズと違い、無限遠が固定式で簡単に割り出せるため、 単純に「無限遠+F8 or F11」を選択すれば迷うことがない、というのも、ある意味利点です。 この写真では、無限遠+F8で撮影していますが、 比較的近距離にある電灯までパンフォーカスが得られており、 電灯の暖かみ&違和感の少ない遠近感が、心の奥の感情を呼び起こしてくれるようです。
今回の現像処理は、ホワイトバランスの変更、シャドウ・ハイライトの調整、レベル補正のほか、 一部ゴミ取りに類する処理を行っています。 日没から少しだけ更けた、東京の港湾夜景。 湿っぽい、けれど心地よく渡る海風に、日常を忘れて浸る、秋宵のひととき。 長い長い東京の夜は、始まったばかりです。
↓ サンプルはクリックで拡大します。(原寸:1200×801ピクセル)
▲ 28mm, 6.0sec, f/8.0, WB:現像時変更, ISO_400,三脚使用
◆ この組み合わせで撮影したその他の写真(風景Clipへのリンク)